とある日のお昼ご飯。
白ご飯に炭焼き穴子をのせて、穴子丼にしました。
鰻と穴子って、見た目もよく似てるけど、効能の違いは何だろう?
土用は穴子ではなく鰻を食べるとよいのはなぜ?
ちょっと考えてみました。
穴子の効能は?
まず穴子の薬膳的効能をみていきましょう。
夜盲症とは、夜や暗い場所だと目が見えにくくなる症状。鳥目と言ったりもしますね。
穴子は温性なので、胃腸を温めながら気血を補い、血の巡りもよくします。
ビタミンが豊富なこともあり、目の疲れや肌荒れにもいいです。
平肝とは、肝の陰が不足したためにおこる、イライラや、めまい、耳鳴りなどの症状を、平穏な状態に戻すことです。
鰻の効能は?
次に鰻の薬膳的効能をみていきましょう。
こうしてみると、穴子と似たような効能を持ちつつも、鰻の方がより効能が多く見られます。
栄養素も、タンパク質、カルシウム、ビタミンなどが豊富で、栄養価が高いです。
養肝とは、肝の機能活動を養護し、正常に動かすこと。
平肝と養肝、似ているけど、微妙に違うんです。
養肝の方が、肝の全体的な機能を高めるイメージですね。
肝腎を補って、滋養強壮や疲労回復の効果が高いので、夏の暑さでエネルギーを消耗した時に、穴子よりも鰻を食べるというのも、納得できる気がします。
土用には鰻がいい!?土用の養生は?
土用といえば夏の風物詩のように思えますが、土用とは、立春、立夏、立秋、立冬と、季節の変わり目前の18日間のことをいい、1年に4回あります。
この期間に影響を受けやすい臓腑は「脾」なので、土用には脾を労わる養生がよいとされています。
季節の変わり目で脾が弱りやすいので、いつもと同じように冷たい飲み物や、脂っこいものをたくさん食べていると、体調を崩しやすくなります。
土用丑の日は、力をつけるのに鰻もいいですが、脾の養生としては、どちらかというと温かいものや、消化のいいものを取り入れたいところ。
そして、脾が整っている状態で鰻や穴子を食べれば、より力がつき、元気に過ごせるのではないでしょうか。